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国家指導者はいかにあるべきか——菅直人首相における事例研究

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国家指導者はいかにあるべきか——菅直人首相における事例研究


日本国民は、とくに戦前戦後の昭和時代以降平成の今日に至るまで、自分たちの国家の政治的指導者に恵まれているとは必ずしも言えないのではないだろうか。とはいえ、それも基準や水準をどこに置くかという相対的な問題でもあるから、中南米のバナナ国家に見られるような、救いようのない腐敗、堕落汚職政治家たちに比べれば、日本の政治家たちの『悪』も、まだそれも比べれば『清貧』とでも見なされるのだろうか。これまでにも、いくらかは多少なりとも、まともな政治家かなと思ったのは小泉純一郎氏だったが、彼もまた、いまだ未熟な安倍晋三氏を、後継者に政治家として推すなどして、指導者としてもっとも肝要な能力である『人を見る眼』の低さを証明して退陣することになった。

それ以来人材の払底した自由民主党では、使い捨ての雑巾のように毎年のようにころころと首相は交代したし、また、一昨年の九月にせっかく民主党が政権交代を実現してからも、鳩山前首相の稚拙な対米外交や東アジア政策などに見られたように、同じく現在の菅直人首相に見るように、日本政治における人材の枯渇の状況は相変わらずに改善されていないようだ。


もちろん西洋のことわざにもあるように『その国の政治の水準はその国民の民度の反映に他ならない』とすれば、日本国民がその程度の水準の政治家、政治しかもてないとすれば、それも自業自得とでもいうべきなのかもしれない。


菅直人首相には、マスコミなどのメディアから、ときおり漏れてくる断片的な情報から伝わってくるものに、『イラ菅』などと揶揄されているように、事に臨んで感情も抑制できずに、露骨にその怒りを口に出して暴発せるらしい、菅直人首相のどうしようもない性癖があるらしい。


そうして伝えられる報道がもし真実で、そうであるなら、部下を大声で怒鳴り散らしなどする指導者は最低というほかはない。先にも、仙谷由人前官房長官などは、自分に気にくわない意見を吐く部下に対して「人事権」を振り回して左遷をほのめかして脅迫などしていたから、この首相と前官房長官などは、まさに「類は友を呼ぶ」ということわざの真理を実証することにはなっているのかもしれない。


部下を怒鳴り散らすなどとは、「最低の上司」のやることだ。日本国のトップがそんな「悪しき見本」を見せるということになると、愚かで自主性のない日本国民はすべて、そうした菅直人首相の愚劣さを見習うことになるだろう。


先の東北大震災における、福島第一原子力発電所の事故でも、菅首相トップ自らが動くことによって、現場に混乱と対応の遅れをもたらしたという批判的な意見も聞かれる。菅直人首相の初動体勢の構築についても、引きつづき検証が行われるべきであるが、要するに、「トップ」自らは、みだりには動くことなく、中枢にあってしっかりと構えて、情報による的確な現状把握と指示を通じて、現場を信頼をして問題の解決を図るべきなのである。


福島原発事故による放射能汚染などは、すでに日本国内の問題に留まらず日本問題として国際的な課題に、また、今日の交通の発達からも、東北大震災についても多くの海外からの支援があったように、こうした事件事故は今日では単に国内の問題には留まらなくなっている。実際に放射能汚染によって、現実に諸外国にも影響を及ぼしているのであるから、早急に、政治のリーダーである菅直人首相は、諸外国に向かって感謝とお詫びのメッセージを発してゆくべきだろう。


私たち日本国民は国家国民のために優れた指導者の現れんことを引きつづき祈るとともに、大学、大学院の教育を改革して、優れた国民的指導者を国民自身の自覚と努力によって育成してゆく必要がある。


 


 武田邦彦 原発  首相が、今、宣言すること





 


by hosi111 | 2011-04-10 15:14